(皇居と日比谷公園) 久しぶりに官庁街でお仕事でした。 ちょっとちょっと早めに着いたので、有楽町駅から皇居のお堀ばたを散歩。 帰りは霞ヶ関から日比谷公園の中を通って、新橋駅まで。 やっぱりよく歩きます。 経費を浮かすためだけではありません。 だって、こんなにきれいな光が、そこかしこに見つかるのですから。 埴輪微笑日比谷公園忙中閑 はにわほほえみひびやこうえんぼうちゅうかん |
都内でも、ここだけはいつも空気が磨かれているようです。
昼休みにここまで歩いてきて、デパートで買った山菜おこわ弁当をみんなで食べたことがあります。
20年前の記憶です。
その会社は、もうそこにはありません。
わたしも別の場所に立っています。
連絡がいつしか途絶えました。
埴輪は、そのときと同じに佇んでいます。
あの頃よりも表情が豊かに見えるのは、わたしの方が変わったからでしょう。
皇居周辺は冬に限る。
お堀の水が多少は透明になり、少なくとも臭気はしないから。
ジョギングする人を見ても、楽しんでるなあ、っていうのがわかる。
夏の炎天下に汗だくで走っている人を見ると、「いったい何事か」と驚くが、東京は人口が多いので、そういう人が確実に存在する。
おまわりさんも、そういう人にはかかわりあわないようにしているようです。
炎天下、汗だくで意識朦朧となるのを快感と思うようになるのだそうですが、死と隣り合わせの快楽。
怖いなあ。
有楽町は、そごうがビックカメラになって、人通りが増えた。 しかし、皇居の前はかわらずすっきりしている。 |
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夏は臭うが冬はいい景色だ。 大体みんな、このアングルから写真を撮るんだよね。 |
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猫のいる陽だまり。 | |
京都のお寺みたいなシーンですが、日比谷公園。 | |
首かけのイチョウといわれる巨木。 昔、この木が切られかけたときえらい人が「わしの首をかけてでも切らせないぞ」といった故事による。 だれか有名人がが首吊り自殺した木だと思っていた。 木のそばにある説明を読まなければ一生気がつかなかった。 それがどうした、といわれそうだが、こういうことを喜ぶのが「小さな幸せ」なんです。 噴水は、太陽を背にすればいつでも虹がみえる。 |
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新橋駅まで到着。 急に雑然とする。 線路内の、ちょっとした余地にも雑草が生えているのに心を惹かれた。 悪い環境にも負けずに生きている植物の写真集を作ろうと思った。 |
仕事は目論見どおりには行きませんでしたが、気持ちよく歩けたし、腹も減ってきました。
こうやって、これからも着実に歩いて、
面白そうなものを見つけて、
小さな幸せに微笑むようにして、生きていけたらなあ。
あれ、今日の俺、変だぞ。
二十年ぶりの埴輪に会って、妙に繊細になってるかも。
ま、いいか。
こんな日があっても。